どのような内容なのか
夫婦カウンセリングは、夫婦間の問題を改善し、関係性を修復するための行為です。ともに生活する中で生まれるすれ違いや価値観の違い、相手の許し難い行為などにより壊れかけた夫婦関係を取り戻し、あらためて生活をはじめられる環境に導きます。専門のカウンセラーが入ることでギクシャクしはじめたコミュニケーションを改善し、生じはじめた異なる価値観や考え方に向き合うことができるようになるでしょう。夫婦のみではそうした場を設けることは往々にして難しく、水掛け論になり関係がさらにもつれてしまいがちです。プロが適切なステップを踏んでお互いの言葉を引き出し、直面している問題だけでなく、人生のビジョンについて冷静に考えられる状況を作れるのが特徴です。もちろん改善の糸口がつかめる場合もあれば、結局溝は埋まらず離婚という決着に落ち着くこともあります。ただ双方が納得した結果にたどり着くことで気持ちが前向きになり、それぞれが新しい人生のスタートを切ることができるなら非常に有意義でしょう。夫婦間の問題は、他者に話しにくいデリケートなものであることも事実です。それでも日々悶々とした気持ちを抱えたまま生活を続けていくことは困難ですから、勇気を出して一歩前に進むことが大切だと言えます。
どんなカウンセラーを選ぶか
夫婦カウンセリングのカウンセラーは、臨床心理士などの資格を持ち、実績ある人材を選ぶことが大切です。技術を持つカウンセラーは状況に応じ客観的で的確なアドバイスをおこない、今後双方がどう生きていくかのビジョンが見えるようにしてくれます。ただ、夫婦カウンセリングという性質上、夫や妻のどちらか一方にだけ肩入れするようなことはありません。通常の１：１のカウンセリングであれば、カウンセラーは相手の心に全面的に寄り添うことができますが、夫婦カウンセリングではあくまでフラットな位置でアドバイスをします。また事前に問診票のようなシートに問題や希望について記入するのが一般的ですが、そこでできる限り包み隠さず真実を書くことも大切です。カウンセラーがより正しく夫婦間の問題を理解し分析するのに重要ですし、二人の考え方や現状のとらえ方にどれほどの開きがあるかを知るための物差しにもなります。初対面で自身をつまびらかにするのは心理的にはばかられるのも確かですが、信頼できる味方を得るためにも勇気を出しましょう。一般的に初回に全体のカウンセリングの目標を定め、2回目以降は全体目標のほかに次回までの目標を設定し、改善に取り組むことになります。
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